最近読んだ漫画に関する所見

やはり,恐れていた事態が出来した。 ブログの更新を怠ってしまったのである。 ある程度自分の性質は理解していたので,当ブログを作成したときも, 「あるいは・・・。」との危惧を有していたのであるが, その虞が現実化してしまっていた。 全く不徳の致す…

【マンガの処方箋】椎名高志著「GS美神 極楽大作戦」

当職、少し反省している次第である。 先月、マンガ大賞関連の作品を多数寸評させていただいたが、 廃人同然の語彙力で、 「雰囲気が~」「グッとこない~」「あと一歩~」 などと、抽象的表現を多発し、 まるで競馬新聞の事前寸評レベルのよくわからなさであ…

【ミカン箱5】マンガ大賞にノミネートされた作品群・1次選考作品 その3

昨日に引き続き、マンガ大賞にノミネートされた作品群について寸評しようと思う。 乗りかかった船である。もうやりきってしまおうと思う。 久住昌之・水沢悦子著「花のズボラ飯」 ★★★★★ 最近はやりのご飯系マンガ。 当職が読んだ中では、ご飯系マンガの中で…

【ミカン箱4】マンガ大賞にノミネートされた作品群・1次選考作品 その2

引き続き,マンガ大賞1次選考にノミネートされた作品のうち, 当職が独断と偏見で読み散らし,かつ独断と偏見で寸評を加える, 自己本位なシリーズを継続する。 志村貴子著「淡路百景」 ★★☆☆☆ 人間ドラマ系の漫画。 合う人には合うのかもしれないが,人間ド…

【ミカン箱3】マンガ大賞にノミネートされた作品群・1次選考作品 その1

昨日に引き続き,漫画大賞関係作品をご紹介する。 1次選考作品については,相当数あるため,少しずつ,かつ,読んだことのある漫画をご紹介していくことにする。 再度予めお断りしておくが,当職は一介の漫画好きに過ぎないため, 偏った趣向で好きな漫画を…

【ミカン箱2】マンガ大賞にノミネートされた作品群・ランキング入り作品について

毎年,一定期間内に単行本が発売された8巻以内の漫画について選考されるマンガ大賞。 このマンガ大賞については,一部,売りたい漫画がノミネートされているのではないかとの批判もある。 果たして,大賞を得た作品は面白いのか,上位漫画は面白いのか。 検…

【漫画の処方箋】羽海野チカ「三月のライオン」石塚真一著「BLUE GIANT」

いったい,何を漫画にすれば面白いのか。売れるのか。 おそらく永遠のテーマであろう。 かつて,バスケットボールを漫画にしても売れないと言われていた。 しかし,このジンクス?を打ち破り,井上雄彦先生のスラムダンクは大ヒットした。 つまり,面白いの…

【漫画の処方箋】古谷実著「シガテラ」

読みだしたら止まらない,後の展開が気になる, という漫画は多くあるが, その中でも,魔法やら格闘技やら過激なエロシーンやらがなく, それでいて止まらない漫画というのは著者の構成力の賜物であろう。 ちょうど一気読みしやすい巻数で完結し, なおかつ…

宮崎駿という「漫画家」について

今や,日本を代表するアニメーターとなった宮崎駿先生。 同先生の紹介を行う必要はあるまい。 アニメ映画の方が目立つので少しかすんでしまっているが, 宮崎駿先生はしっかり漫画も描いておられる御仁である。 同先生曰く,「漫画は下手」とのことであるが…

【漫画の処方箋】岩明均著「ヒストリエ」

当職は,歴史系の漫画を好む。 さらに,戦争系の漫画も好きである。 歴史×戦争系の漫画は,探せばいくらでもあるジャンルであろう。 ただ,多くあるからこそ,いささか目が肥えてしまった感も否めない。 ここでいう,「目が肥えてしまった」とは, 客観的に…

おっさんと少女系の漫画

はじめに断っておく。 当職はロリコンではない。 ねずみ講が勧誘する際に,必ず「ねずみ講ではありませんよ。」とのたまうかの如き, コテコテの前振りではない。 断固として違うと述べておく。 好きな芸能人は松雪泰子である。 1000年ないし4000年…

【漫画の処方箋】橋本以蔵原作たなか亜希夫著「軍鶏」

様々なジャンルの漫画において, 結構な頻度で格闘,バトルシーンが登場する。 恋愛とか,人間関係トラブルと異なり,格闘,バトルシーンというのは, 当然,当職含め,パンピ連中からすれば非日常であり, めったなことではお目にかかることはない。 また,…

【ミカン箱】未完の期待値高い漫画セレクション

これまで,原則として完結済面白い漫画のご紹介をしてきたのであるが, まだ未完結かつ,これからの展開に強い期待が持てる漫画をご紹介しようと思う。 ※キングダムとか大砲とスタンプとかは普通に未完です。 中には著者のやる気が失われてしまい,無念にも…

【漫画の処方箋】山田章博著「BEAST of EAST」

当職の最近の記事では, 著者の美学?意識?思想?に着目してのご紹介が多かったように思う。 ルノワール展が開催されることを記念して, 本日は,完全に絵で勝負の漫画をご紹介したい。 <成分> ストーリー ★★☆☆☆ 幻想的な雰囲気の絵とマッチした割合わかり…

【漫画の処方箋】松本零士著「戦場まんがシリーズ(ザ・コクピット)」

今回は,失われた?美学を語りたいので,先に漫画の成分から・・・。 ※言わずもがな,当職の勝手な価値観なのでご放念いただければ幸いです。 <成分> ストーリー ★★★★★ 短話完結型,きれいにまとまる短編集なので,読んでいて苦痛がない。 それでいて1話1…

【漫画の処方箋】小池一夫著小島剛夕画「首斬り朝」

古今東西,あらゆる文化国家の中で, 平時「人を殺す」ことはどの国でも極めて重大な犯罪とされている。 各国において文化,法律,風習等が千差万別であるのに対し, この1点については,いかなる時代を通じても人倫に反するとされてきた。 他方で,合法的…

【漫画の処方箋】山本英夫著「殺し屋1」

先日,CGで作られた表現物が児童ポルノに該当するとする地裁判決が出た。 当該CGは,極めて精巧なものらしく,実物と見まがうほどであるという。 これに対して,作者側(被告人)は,CGは創作物であり児童ポルノではないと主張した。 結果は有罪。 猶…

【漫画の処方箋】速水螺旋人著「大砲とスタンプ」

当職は,おっさんになってしまった。 年齢的に,である。 子どものころ,おっさんになれば子どもが好きなものは嫌いになると思っていた。 しかし,現実に自分がおっさんになってみると, 以外や以外,結構子どもの頃好きだったものをずっと好きなままでいる…

【漫画の処方箋】曽田正人著「昴」

「死せる孔明,生ける仲達を走らす。」 既に亡き人物が,その生前の威光や権威によって生きている人物に大きな影響を与える謂である。 本当に申し訳ないが,上記古言と本投稿とは関連性がない。 何が言いたいか,というと,読み手を走らせる漫画が存在する,…

【漫画の処方箋】都留泰作著「ナチュン」

いい雰囲気の漫画の平置きがあると,足を止めて眺めるのは国民の義務であろう。 その漫画に試し読みが付いていれば,少し拝読するのが紳士のマナーであろう。 今回ご紹介する漫画「ナチュン」と当職が出会ったとき,当漫画は1巻丸ごと試し読み可能な状態で…

【漫画の処方箋】吉田基己著「夏の前日」※若干ネタバレ

※ご紹介にあたり,若干のネタバレがあります。ご注意の上お読みください。 当職が初めて当漫画を手に取ったのは書店の平置きであった。 書店員作成にかかるポップに「超おススメ!!」なる趣旨の記載があり,当職は,ほぅ,と小さな奇声を上げて手に取ったの…

【漫画の処方箋】松本次郎著「フリージア」

読む層を選ぶというなら,この漫画ほど読む層を選ぶものはないかもしれません。 嫌いな人からすればアナフィラキシーショックを呈するやもしれません。 以下の成分をよくご覧になって,読むかどうか決めていただいたほうがよろしいかと思います。 ≪成分≫ 設…

【漫画の処方箋】松田洋子著「ママゴト」

制服JKを描いとけば売れるというこの時代に,何が悲しくて場末のスナックのママ(勿論,JKではない)を主人公に据えたのか。 このあたりに絶妙なセンスを感じさせるこの漫画,当職一押しであります。 ≪成分≫ ストーリー ★★★★★ 主人公の設定や凄まじい昭…

【漫画の処方箋】キングダム

現在,週刊ヤングジャンプで連載中のキングダムは面白い。 毎週木曜日,出勤前にヤンジャンを読むのが習慣化するほどの威力でございます。 もはや,わざわざとブログで公開して,時間をかけて紹介するまでもないのですが,この漫画,本当に面白いです。 趣味…